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顎関節症の痛みを和らげる!自宅でできる5つの簡単ケア方法

2025年9月27日

顎関節症の痛みを和らげる!自宅でできる5つの簡単ケア方法
小野瀬歯科医院です。

最近、顎の痛みや不快なカクカク音、口の開けづらさに悩んでいる方は少なくありません。このような顎関節症の症状は、日常生活の質を低下させ、食事や会話といった普段の行動にも影響を及ぼすことがあります。この記事では、顎関節症に関する基本的な知識から、ご自宅で手軽に実践できる効果的なセルフケア方法までを詳しくご紹介します。セルフチェックでご自身の状態を把握し、顎関節症の原因を理解した上で、具体的な5つのケア方法を実践し、つらい症状の緩和を目指しましょう。また、症状が改善しない場合の専門医への相談の目安についても触れていますので、ご自身の悩みを解決する一助としてぜひ最後までお読みください。

もしかして顎関節症?気になる症状をセルフチェック

顎の不調を感じたとき、「もしかして顎関節症かな?」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。ご自身の症状が顎関節症によるものかを確認するために、以下のチェックリストで現在の状態を客観的に見つめ直してみましょう。もし複数の項目に当てはまるようでしたら、顎関節症の可能性も考えられます。

以下の項目で、当てはまるものがないか確認してください。

口を開け閉めするときに、顎の関節(耳の穴の前あたり)で「カクカク」「ゴリゴリ」などの音がする

口を大きく開けられない(人差し指から薬指までの指3本が縦に入らない)

口がまっすぐに開かず、左右どちらかにずれる

食事中や会話中に、顎の関節やこめかみの筋肉に痛みやだるさを感じる

朝起きたときに、顎が疲れていたり、口が開きにくかったりする

急に噛み合わせがおかしいと感じるようになった

これらの症状に心当たりがある方は、顎関節症によって日常生活に支障をきたしている可能性があります。次のセクションでは、顎関節症の主な症状と原因について詳しく解説していますので、ご自身の状態をさらに深く理解するためにも、ぜひ続けて読み進めてみてください。

顎関節症とは?主な症状と原因を解説

顎関節症は、顎の関節そのものや、顎を動かす周りの筋肉に何らかの問題が生じることで、痛みや口の開けにくさ、関節の音といったさまざまな症状が現れる状態を指します。この症状は一つの原因だけで起こるわけではなく、日々の生活習慣、ストレス、噛み合わせなど、複数の要因が複雑に絡み合って発症することが特徴です。

顎関節症の主な症状

顎関節症には、大きく分けて3つの主要な症状があります。一つ目は「顎の痛み」です。これは、食事中に顎やこめかみが痛む、あるいは会話中に顎の周りにだるさや違和感を感じるといった形で現れます。痛みは顎の関節部分だけでなく、周りの筋肉、特に咬筋や側頭筋に生じることが多く、歯や頬にまで広がることもあります。

二つ目は「開口障害」です。これは口がスムーズに開けられなくなる状態を指します。症状が進行すると、指が縦に3本入らないほど口が開きにくくなったり、最悪の場合はほとんど口を開けられなくなったりすることもあります。大きく口を開けられないと、食事や会話に大きな支障をきたしてしまいます。

三つ目は「関節雑音」です。これは口を開け閉めする際に、顎の関節から「カクン」「コッキン」といったクリック音が生じるものです。これは関節円板という軟骨がずれることで起こると考えられています。さらに、症状が進行すると「ジャリジャリ」「ミシミシ」といった擦れるような音(クレピタス音)が聞こえることもあります。これらの音は、関節円板が変形したり、軟骨がすり減ったりしている可能性を示唆しています。

これらの主要な症状の他に、頭痛、首や肩のこり、耳鳴り、めまい、目の奥の痛み、手足のしびれといった全身にわたるさまざまな随伴症状が現れることもあります。

顎関節症を引き起こす主な原因

顎関節症は、特定の一つの原因によって引き起こされるわけではなく、いくつかの要因が複合的に影響し合う「多因子性疾患」であると考えられています。そのため、原因を特定することが難しい場合も多く、症状の改善には多角的なアプローチが必要です。

顎関節症の大きな原因の一つとして「生活習慣(癖)」が挙げられます。特に、無意識のうちに行われる歯ぎしりや食いしばり(ブラキシズム)は、顎の関節や筋肉に非常に強い負担をかけます。また、上下の歯が日常的に接触している癖(TCH:Tooth Contacting Habit)も、顎周りの筋肉を常に緊張させ、顎関節症を引き起こす大きな要因となります。その他にも、片側の歯ばかりで噛む癖、頬杖をつく習慣、うつ伏せで寝る癖、猫背などの悪い姿勢も顎関節に負担をかける行動として知られています。

精神的な「ストレス」も、顎関節症の重要な原因です。ストレスを感じると、人は無意識のうちに体に力が入ったり、歯を食いしばったりすることが多くなります。これにより、顎の周りの筋肉が慢性的に緊張し、顎関節への負担が増大します。結果として、顎の痛みや開口障害などの症状が引き起こされたり、既存の症状を悪化させたりすることがあります。

その他、「噛み合わせ」の不調や、転倒や事故による「外傷」も顎関節症の原因となることがあります。しかし、セルフケアで症状を緩和するためには、特に生活習慣の改善とストレス管理が非常に重要になります。これらの要因を意識して日常生活を見直すことが、顎関節症の症状改善に向けた第一歩となるでしょう。

自宅でできる!顎関節症の痛みを和らげる5つのセルフケア

顎関節症によるつらい症状は、日常生活の質を大きく低下させてしまいます。しかし、症状が軽度から中等度の場合、日々の継続的なセルフケアによって、その痛みを和らげ、症状の悪化を防ぐことが期待できます。これからご紹介する5つのセルフケア方法は、ご自宅で手軽に実践でき、顎への負担を軽減し、心身のバランスを整えるための効果的なアプローチです。ぜひ毎日の習慣に取り入れて、快適な日々を取り戻しましょう。

1. 顎周りの筋肉を優しくほぐすマッサージ

顎関節症の多くは、顎周りの筋肉の緊張が関係しています。特に、奥歯を食いしばったときにエラのあたりで硬くなる「咬筋(こうきん)」と、こめかみのあたりにある「側頭筋(そくとうきん)」は、緊張しやすい筋肉です。これらの筋肉を優しくほぐすことで、顎関節への負担を軽減し、痛みを和らげることができます。

マッサージは、清潔な指の腹を使って行います。まず、咬筋は奥歯をグッと噛みしめたときに頬のあたりに盛り上がる部分です。この部分に指を当て、心地よいと感じる程度の力で、ゆっくりと円を描くように30秒から1分程度揉みほぐします。次に側頭筋は、こめかみから耳の上あたりにかけて広がる筋肉です。こちらも同様に、指の腹で優しく円を描くようにマッサージしてください。

マッサージを行う際は、痛みが強すぎる場合はすぐに中止し、無理のない範囲で行うことが大切です。お風呂上がりなど、体が温まって筋肉がリラックスしているときに行うと、より効果を実感しやすくなります。鏡を見ながら、左右のバランスを意識して行うのも良いでしょう。

2. 痛みに合わせた温冷療法

顎関節症の痛みには、症状に応じて温めるか冷やすかを使い分ける「温冷療法」が効果的です。痛みの性質をよく観察して、適切な方法を選びましょう。

まず、「冷やす(アイシング)」のは、ズキズキと脈打つような強い痛みがある場合や、顎の周囲に熱を持っていると感じる急性期に適しています。これは、炎症を抑え、痛みを鎮静させる効果が期待できるためです。保冷剤を薄手のタオルで包み、痛む部分に10分から15分程度当ててください。直接皮膚に当てると凍傷の恐れがあるので、必ずタオルなどで包むようにしましょう。

一方、「温める(温罨法)」のは、筋肉がこわばって動きが悪い、慢性的な鈍い痛みがある場合に効果的です。血行を促進し、筋肉の緊張を和らげる目的で行います。蒸しタオルや電子レンジで温めたタオル(やけどに注意)を、顎やこめかみ、首筋などに15分から20分程度当ててください。温めることで、こわばった筋肉がほぐれ、リラックス効果も得られます。ご自身の痛みの種類に合わせて、上手に使い分けてみてください。

3. 顎への負担を減らす生活習慣の見直し

顎関節症の症状を和らげるためには、日常生活で無意識に行っている顎への負担となる習慣を見直すことが非常に重要です。まずは「食事」から見直してみましょう。硬い食べ物(フランスパン、ナッツ、スルメ、氷など)や弾力のあるガムは、顎に大きな負担をかけます。これらを避け、柔らかいものを選んだり、調理する際に食材を小さく切ったりする工夫が有効です。

次に「癖の改善」です。特に「TCH(上下歯列接触癖)」、つまり上下の歯を無意識に接触させてしまう癖は、顎関節症の大きな原因の一つです。通常、口を閉じているときでも、上下の歯は2〜3mm離れているのが理想です。意識的に歯を離す時間を作るために、「歯を離す」と書いた付箋をパソコンや冷蔵庫など、よく目につく場所に貼っておくのも効果的な方法です。

その他にも、頬杖をつく、うつ伏せで寝る、電話を肩と耳で挟む、猫背などの悪い姿勢、そしてあくびをする際に大きく口を開けすぎることも顎に負担をかけます。あくびの際は、下顎に軽く手を添えて、口が大きく開きすぎないように意識するだけでも違います。これらの生活習慣を見直し、顎に優しい習慣を心がけることで、症状の改善につながります。

4. ストレスを管理するリラクゼーション

ストレスは、顎関節症を引き起こす大きな誘因の一つです。精神的な緊張が高まると、無意識のうちに顎周りの筋肉がこわばり、歯ぎしりや食いしばり(ブラキシズム)が生じやすくなります。これにより顎関節に過度な負担がかかり、痛みや不快感が増してしまうのです。そのため、日々の生活の中でストレスを上手に管理し、心身をリラックスさせる時間を作ることが非常に大切になります。

手軽に始められるリラクゼーション方法として、まずは「深呼吸(腹式呼吸)」を試してみましょう。椅子に座るか仰向けに寝て、お腹を意識しながらゆっくりと息を吸い込み、吸った時間の倍くらいの時間をかけてゆっくりと息を吐き出します。このとき、顎の力を抜き、肩の力を抜くことに意識を向けてみてください。数回繰り返すだけでも、心身が落ち着き、顎周りの緊張が和らぐのを感じられるでしょう。

他にも、ぬるめのお湯にゆっくり浸かる入浴は、全身の血行を促進し、筋肉の緊張をほぐすのに効果的です。また、好きな音楽を聴いたり、アロマを焚いたり、軽い散歩に出かけたりするのも良いでしょう。ご自身が心からリラックスできると感じる方法をいくつか見つけて、日常生活に積極的に取り入れてみてください。ストレスを軽減することで、顎関節症の症状改善につながります。

5. 正しい姿勢を意識したストレッチ

デスクワークなどで長時間同じ姿勢を続けると、猫背やストレートネックといった悪い姿勢になりがちです。このような姿勢は、首や肩の筋肉に過度な負担をかけ、それが間接的に顎周りの筋肉の緊張につながり、顎関節症の症状を悪化させる原因となります。正しい姿勢を意識し、こまめにストレッチを行うことで、顎への負担を軽減することができます。

仕事の合間や休憩時間に手軽にできるストレッチをいくつかご紹介します。まず、1. 首のストレッチです。ゆっくりと首を前後左右に倒し、それぞれ15秒ほどキープします。首を回すのではなく、ゆっくりと傾けることを意識しましょう。次に、2. 肩回しです。肩甲骨を意識しながら、大きくゆっくりと肩を前回し、後ろ回しにそれぞれ5回ずつ行います。これにより、肩周りの血行が促進され、こりがほぐれます。

さらに、3. 胸を開くストレッチも効果的です。背筋を伸ばし、両手を背後の腰のあたりで組みます。そのままゆっくりと肩甲骨を寄せるようにして胸を張り、目線は少し上を向きます。この姿勢を15秒ほどキープすることで、猫背で丸まりがちな胸が開き、正しい姿勢を保ちやすくなります。これらのストレッチを習慣にすることで、頭の位置が正しい位置に戻り、結果的に顎関節への負担が軽減されることが期待できます。

セルフケアを行う上での注意点

顎関節症のセルフケアは、ご自身のペースで無理なく続けることが大切です。しかし、誤った方法で行うと、かえって症状を悪化させてしまう可能性もあります。安全にケアを実践するために、いくつかの注意点を覚えておきましょう。

まず、マッサージやストレッチを行う際は、決して力を入れすぎないでください。「痛気持ちいい」と感じる程度で十分です。もし、ケア中に痛みが強くなったり、新たな痛みを感じたりした場合は、すぐにそのケアを中止してください。無理に続けることは、筋肉や関節にさらなる負担をかけることにつながります。

ここでご紹介したセルフケアは、顎関節症のつらい症状を一時的に和らげたり、悪化を防いだりするためのものです。これらのケアだけで根本的な原因が解決するわけではないことをご理解ください。効果には個人差があり、すぐに改善が見られなくても焦らずに継続することが大切ですが、2週間以上続けても症状が全く改善しない、あるいは悪化している場合は、自己判断せず、必ず専門医に相談するようにしてください。

セルフケアで改善しない場合は専門医へ相談を

これまでご紹介したセルフケアは、顎関節症の症状を和らげ、悪化を防ぐために非常に有効です。しかし、セルフケアを続けてもなかなか症状が改善しない、あるいはかえって悪化してしまったという場合には、迷わず専門医の診断を受けることが大切です。セルフケアには限界があり、放置することで症状が長引き、日常生活にさらに支障をきたす可能性もあります。次のセクションでは、どのような症状が出たら専門医を受診すべきか、そして歯科・口腔外科でどのような治療が受けられるのかを詳しく解説していきます。

受診の目安となる症状

顎関節症の症状がセルフケアで改善しない場合や、悪化していると感じる場合は、専門医の診察を受けることが重要です。特に、以下のような症状が見られる場合は、自己判断をせずに早めに歯科や口腔外科を受診することをおすすめします。

例えば、「口がほとんど開かない(指が1本程度しか入らない)」、「痛みが激しく、食事や会話などの日常生活に大きな支障が出ている」、「2週間以上セルフケアを続けても、症状が全く改善しない、もしくは悪化している」、「何もしていない時でも常に痛みがある」、「急に噛み合わせがおかしくなったと感じる」といった症状は、専門的な治療が必要なサインかもしれません。これらの症状は、顎関節やその周辺組織に炎症や構造的な問題が生じている可能性があり、専門医による適切な診断と治療が不可欠です。早めに医療機関を受診することで、症状の悪化を防ぎ、より早期の回復が期待できます。

専門医(歯科・口腔外科)で行われる主な治療法

専門医(主に歯科や口腔外科)を受診した場合、顎関節症の症状や原因に応じて様々な治療法が提案されます。患者さんの不安を軽減し、適切な治療を受けるためにも、一般的な治療法を知っておくことは大切です。

代表的な治療法の一つが「スプリント療法(マウスピース)」です。これは、夜間の歯ぎしりや食いしばりから顎関節や歯を守るために、上顎または下顎に装着する透明な装置です。顎への負担を軽減し、筋肉の緊張を和らげる効果が期待できます。また、痛みが強い急性期には「薬物療法」が行われることもあります。非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などの消炎鎮痛薬や、筋肉の緊張を和らげる筋弛緩薬などが処方されることがあります。

さらに、「理学療法」として、専門家による顎関節の運動療法やマッサージ、電気刺激を与える低周波治療、超音波治療などが行われる場合もあります。これらの治療は、顎関節の動きを改善し、顎周囲の筋肉の緊張を和らげることを目的としています。ただし、これらの治療法はあくまで一般的なものであり、顎関節症の原因や症状は人それぞれ異なるため、医師が患者さん一人ひとりに合わせて最適な治療計画を立てていくことになります。

まとめ:毎日のケアでつらい顎の痛みと上手に付き合おう

顎関節症によるつらい痛みや不快な症状を和らげ、日常生活を快適に過ごすためには、日々のセルフケアを地道に続けることがとても大切です。今回ご紹介した顎周りの優しいマッサージや、痛みに合わせた温冷療法、顎に負担をかけない食生活や姿勢の見直し、そしてストレスを上手に管理するリラクゼーションは、どれも自宅で手軽に実践できる方法ばかりです。

これらのセルフケアを毎日の習慣に取り入れることで、症状の悪化を防ぎ、顎関節症と上手に付き合っていくことができるでしょう。しかし、もしセルフケアを続けても症状が改善しない場合や、痛みが悪化して生活に支障が出るようであれば、無理に我慢せず、速やかに専門の歯科医や口腔外科医に相談してください。早期の受診が、より適切な治療と回復への第一歩となります。

 

少しでも参考になれば幸いです。
自身の歯についてお悩みの方はお気軽にご相談ください。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。

 

監修者

小野瀬 弘記 | Onose Hiroki

東京歯科大学卒業後、千代田区の帝国ホテルインペリアルタワー内名執歯科・新有楽町ビル歯科に入職。
その後、小野瀬歯科医院を引き継ぎ、新宿オークタワー歯科クリニック開院し現在に至ります。
また、毎月医療情報を提供する歯科新聞を発行しています。

【所属】
日本放射線学会 歯科エックス線優良医
JAID 常務理事
P.G.Iクラブ会員
日本歯科放射線学会 歯科エックス線優良医
日本口腔インプラント学会 会員
日本歯周病学会 会員
ICOI(国際インプラント学会)アジアエリア役員 認定医、指導医(ディプロマ)
インディアナ大学 客員教授
IMS社VividWhiteホワイトニング 認定医
日本大学大学院歯学研究科口腔生理学 在籍

【略歴】
東京歯科大学 卒業
・帝国ホテルインペリアルタワー内名執歯科
・新有楽町ビル歯科
小野瀬歯科医院 継承
新宿オークタワー歯科クリニック 開院

 

 

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