2025年1月11日
目次
小野瀬歯科医院です。
セラミック歯は「美しい見た目と長い寿命」を兼ね備えた歯科素材として注目されていますが、実際にどのくらいの期間使用できるのか、気になる方も多いのではないでしょうか?
実は、セラミック歯の寿命は、日々のケアや使用状況によって大きく左右されます。
今回は、歯科の専門的な知識をもとに、セラミック歯の寿命、交換が必要となるタイミング、そして長持ちさせるための具体的なケア方法をご紹介します。
正しいお手入れを知ることで、治療後も安心して使用でき、結果的に費用対効果の高い選択となるでしょう。
ぜひ最後までご覧いただき、セラミック歯を美しく健康的に長く使うためのヒントを手に入れてください。
セラミック歯の寿命とは?
● セラミック歯の一般的な寿命
セラミック歯は、通常10〜15年程度持つとされています。
適切なケアや定期的なメンテナンスを欠かさない場合、20年以上使えることもあるほど耐久性に優れています。
これに対し、保険適用の銀歯の寿命は平均5〜7年と短く、セラミックの耐久性が際立っているのが特徴です。
このようにセラミック歯が長持ちする理由は、その高い耐久性と精密な適合性にあります。
銀歯は金属が溶け出して劣化するリスクがあるのに対し、セラミックはそのような影響を受けません。
また、天然歯に近い見た目を保てる点も、審美性と機能性を兼ね備えた選択肢として人気を集めています。
ただし、寿命には個人差があります。
歯ぎしりや食いしばりの癖があると、セラミック歯の寿命を縮める原因となることがあります。
普段のケアや生活習慣の改善を意識することで、より長く使用することが可能です。
● 他の素材と比べたセラミック歯の特徴
セラミック歯は、他の材料と比べても耐久性において優れています。
たとえば、銀歯は腐食や変形が起こりやすく、長期間の使用が難しい素材です。
また、ハイブリッドセラミックは比較的安価な一方で、寿命が7〜8年程度と短く、変色しやすい傾向があります。
一方、セラミックは経年劣化が少なく、安定した性能を長く維持できるのが大きな魅力です。
また、金属を使用しないためアレルギーの心配がなく、身体に優しい素材としても評価されています。
審美性と機能性の両方を重視する方には、非常に適した選択肢と言えるでしょう。
セラミック歯は自然な色味を再現できるため、どの歯にも使用可能で、特に見た目を気にされる方に支持されています。
セラミック歯の寿命が長い理由
● 高い耐久性を持つ材料
セラミックが長持ちする理由の一つは、その優れた材料特性です。
他の素材と比べても湿気や酸に強く、口腔内の過酷な環境でも劣化しにくいのが特徴です。
保険診療で使われる銀歯は、長期間使用すると表面が摩耗して変形することがありますが、セラミックではそのような心配がありません。
さらに、セラミックは歯質とぴったり適合しやすいので、汚れや細菌が入り込むリスクを低減できます。
この特徴がセラミック歯を長持ちさせる大きな要因となっています。
● 歯と密着する精密な加工技術
セラミック歯は、非常に高い精度で加工されるため、天然歯にぴったりとフィットします。
型取りや接着時に使われる材料の質が良いため、適合性が高まり、隙間からの細菌侵入を防ぐことが可能です。
これにより、虫歯や歯周病のリスクを大幅に抑えられるのです。
● 汚れが付きにくい滑らかな表面
セラミックのもう一つの特徴は、その滑らかな表面です。
汚れや細菌が付着しにくいため、虫歯や歯周病の予防にも役立ちます。
特に銀歯やプラスチック製の素材と違い、セラミックは長期間使用しても表面が劣化しにくいという利点があります。
また、コーヒーや紅茶などによる着色もほとんど見られず、白さを長期間維持できます。
この点からも、セラミック歯は見た目だけでなく健康面でも優れた素材として高く評価されています。
セラミック歯を長持ちさせるポイント
● 日々の丁寧な口腔ケアが重要
セラミック歯を長持ちさせるには、毎日の丁寧なケアが欠かせません。
セラミック自体は劣化しにくい素材ですが、歯と歯茎の間に汚れが溜まると虫歯や歯周病のリスクが高まります。
歯磨きの際は、セラミックの表面だけでなく、歯と歯の間や歯茎の境目も意識的に磨くようにしましょう。
デンタルフロスや歯間ブラシを併用すれば、磨き残しを減らすことができます。
また、研磨剤の強い歯磨き粉は避け、セラミックに優しい成分の製品を選びましょう。
歯科医院での定期クリーニングも重要です。
歯石を取り除き、ブラッシングの仕方をチェックしてもらうことで、セルフケアの精度をさらに高められます。
● 歯ぎしりへの対策と検診の徹底
歯ぎしりや食いしばりは、セラミック歯に大きな負担を与える原因です。
夜間の歯ぎしりがある場合は、ナイトガードを装着することでセラミック歯を保護しましょう。
また、無意識の癖を改善する意識を持つことも重要です。
歯科医院での検診は、3〜6ヶ月に一度の頻度で行うのがおすすめです。
検診では、噛み合わせやセラミックの状態を確認できるほか、虫歯や歯周病を未然に防ぐためのアドバイスも受けられます。
これらのケアを実践することで、セラミック歯の寿命を最大限に延ばすことができるでしょう。
セラミック歯の交換が必要な場合
● セラミック歯が欠けたり割れたりしたとき
セラミック歯は非常に強度が高い素材ですが、強い衝撃や過度な力が加わると欠けたり割れたりすることがあります。
このような損傷が発生した場合は、早めに歯科医院で相談しましょう。
損傷の程度によっては修復が可能な場合もありますが、多くの場合、新しいセラミック歯への交換が必要となります。
また、損傷を放置すると見た目や噛み合わせに悪影響を及ぼすことがあるため、早めの対応が推奨されます。
● 虫歯や歯周病が再発した場合
セラミック自体は虫歯になりませんが、内部の歯が虫歯になることはあります。
虫歯が再発した場合、セラミックを取り外して治療を行う必要があります。
同様に、歯周病が進行して歯茎が下がるとセラミックの適合が悪くなり、交換が必要となる場合があります。
定期的な検診とメンテナンスを続けることで、これらのリスクを軽減することが可能です。
● 噛み合わせや適合の変化
年齢や歯の状態の変化によって、セラミック歯が適合しなくなることがあります。
噛み合わせが悪くなると歯に過度な力がかかり、セラミックの損傷や寿命の短縮につながることがあります。
また、経年による劣化で見た目や機能が損なわれる場合もあり、その場合は交換が必要です。
まとめ
セラミック歯の寿命は、素材の特性やケアの方法次第で大きく左右されます。
一般的な寿命は10〜15年程度ですが、適切な口腔ケアや定期的なメンテナンスを行うことで、20年以上使用できることもあります。
セラミック歯を長持ちさせるためには、日々の歯磨きやフロスの使用、歯ぎしりや食いしばりへの対策、歯科医院での定期検診が欠かせません。
また、寿命を迎えた際には早めに交換を検討することで、さらなるトラブルを防ぐことができます。
セラミック歯は審美性、機能性、耐久性に優れた素材であり、適切なケアと予防を心がけることでそのメリットを最大限に引き出すことができます。
正しい知識を持って対応し、美しい口元と健康な歯を長く維持していきましょう。
少しでも参考になれば幸いです。
自身の歯についてお悩みの方はお気軽にご相談ください。
本日も最後までお読みいただきありがとうございます。
監修者
小野瀬 弘記 | Onose Hiroki
東京歯科大学卒業後、千代田区の帝国ホテルインペリアルタワー内名執歯科・新有楽町ビル歯科に入職。
その後、小野瀬歯科医院を引き継ぎ、新宿オークタワー歯科クリニック開院し現在に至ります。
また、毎月医療情報を提供する歯科新聞を発行しています。
【所属】
・日本放射線学会 歯科エックス線優良医
・JAID 常務理事
・P.G.Iクラブ会員
・日本歯科放射線学会 歯科エックス線優良医
・日本口腔インプラント学会 会員
・日本歯周病学会 会員
・ICOI(国際インプラント学会)アジアエリア役員 認定医、指導医(ディプロマ)
・インディアナ大学 客員教授
・IMS社VividWhiteホワイトニング 認定医
・日本大学大学院歯学研究科口腔生理学 在籍
【略歴】
・東京歯科大学 卒業
・帝国ホテルインペリアルタワー内名執歯科
・新有楽町ビル歯科
・小野瀬歯科医院 継承
・新宿オークタワー歯科クリニック 開院
龍ケ崎市・竜ヶ崎駅の歯医者
『小野瀬歯科医院』
住所:茨城県龍ケ崎上町4248-1
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